事務局より

2019年08月05日掲載

「表現の自由」とは、本当に天邪鬼な代物です。
大切に掲げ、しっかりとつなぎ止めようとする私たちの手を、時に鋭利な刃物のよう
に、
あるいは醜く腐臭を放つ汚物のように振る舞い、胆力を試してきます。
しかし、それはもう一方で、私たちの「知る権利」を照らす礎なのですから、痛みに
顔をしかめ、
鼻をつまみながらでも手を離すわけにはいきません。

今回のあいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」において
暴力行為の予告により、展示物が撤去されたことを残念に思います。
展示物に関して多くの意見や感想が飛び交う事こそ、
表現の自由がうたわれている我が国の多様性を表すものです。
政治的な圧力ともとれるいくつかの発言も心から憂慮します。

意見や感想、自由な論争以前に、暴力に繋がる威嚇により事態が動いた事が、
前例とならないように切に願います。

 

2019年8月5日
公益社団法人日本漫画家協会 事務局

 

 

© Japan Cartoonists Association